偶然の旅人
麻生久美子が結婚した。
恥ずかしながら 軽い喪失感を覚えた。
そんな気持ちで 映画『虹の女神』をテレビで見たら ちょっと嵌ってしまった。
http://rainbowsong.jp/start.html
上野樹里のジーンズの足が 驚くほど細かった。
それから 市原隼人は 『あいくるしい』でも好感もってましたが
この作品でも 肩の力が抜けてて 嫌味のない演技がとっても自然で好きだなー。
失う事が恐くて はっきりと言い出せないふたりがもどかしい。
「8ミリ映像」 「残された言葉」 せつなさの源流は ここです。
相田翔子とのストーリーは違和感が少し。
その分 折り込む事が他にあったような気がします。
せっかくの蒼井優なんだから 普通の妹の設定で もっと市原くんと絡ませれば 物語に厚みが出たのになと思いました。
●東京奇譚集 / 村上春樹
ちびり ちびりと 村上春樹の短編集を読んでみた。
○偶然の旅人
この作品を パラパラと立ち読みして 買おうと思った。
まず 村上自信の「偶然」で洒落たエピソードがふたつ紹介されている。
そして 本題は 村上の知人だという 「かたちあるものと、かたちのないものと、どちらかを選ばなくちゃならないとしたら、かたちのないものを選ぶのが僕のルール」の調律師の話。
彼はゲイであり 彼自身がそれを発見したのは 音楽大学に入ってからだった。
当時付き合っていた彼女にカミングアウトすると たちまち家族の知ることとなった。
結婚を直前に控えていた姉とは この事でいがみ合い疎遠になってしまっている。
ある小さな偶然がきっかけで 行きつけのカフェで 三十代の既婚の女性と知り合うが ・・・
偶然とは まるで真っ昼間に打ち上げられた花火のように、かすかに音はするんだけど、ソラを見上げても何も見えない。
最後に こんなに悲しい偶然をもってくるんだ。
でも それがきっかけで再生するものもあり ・・・ 。
これを読み終えて というより読んでいる最中から
仕事関係の男から打ち明けられた 奇妙な過去を思い出した。
長くなるので 機会をみて お話します。
○ハナレイ・ベイ
六本木でピアノ・バーを経営し 自らも演奏する彼女。
十九になるサーファーの息子は ハワイのハナレイ湾で 鮫に襲われ 溺死してしまう。
亡骸を拾いに現地に着いた彼女は 自分の半生を振り返る。
読みが浅いのかなー。短編集の中で一番退屈に感じちゃいました。
○どこであれそれが見つかりそうな場所で
すべての水は 与えられた最短距離をとおって流れ
ある場合には、最短距離は水そのものによってつくり出される。
まるで それは人間の思考そのものだ。
ボランティアで 消えた人を捜そうとする男がいる。
今回の依頼者の女性の言動、容姿をいつものように観察する。
思い出した!それはまるで シャーロック・ホームズのようだ。
女性の家族はマンションの26階に住んでいる。
エレベーターを使わない彼女の夫は 24階に住む彼の実母の看病を終え
彼女に「今から帰る」と連絡したまま 忽然と姿をくらましたのだった。
男は 階段で 踊り場で 蒸発した彼が使った「ドア」を捜し続けるが ・・・ 。
依頼者の夫の発見のされ方から
なぜか マイケル・ダグラス ショーン・ペンの『ゲーム』を思い出しました。
○日々移動する腎臓のかたちをした石
「男が一生に出会う中で、本当に意味を持つ女は三人しかいない。」
父親は 淳平が十六の時 そう説いた。
その後の人生において 呪文のように その言葉に振り回されることになる。
三十一になった 短編小説家の淳平は すでに三人のうちひとりに出会っていた。
が、その女性は 友人の妻になってしまった。残るカードは二枚。
つまらないものをたくさん手にしながら、人生のもっとも大事なものを逃しつづける人間なのかもしれない。
そんな風に嘆く彼に 友人のパーティで近づいてきたのは ミサ曲の一部みたいな名前「キリエ」だった。
ふたりは ごく自然に大人の関係になる。
しかし キリエの仕事は 恋に落ちても 溺れてはならない 研ぎ澄まされたバランスを必要としていた。
「職業というのは 本来は愛の行為であるべきなんだ。便宜的な結婚でなく。」
不思議なことに 淳平は 付き合っている間 キリエの職業を告げられずにいた。
果たして 彼女は二番目の女性なのだろうか。
長い表題は 淳平がこの時 創作中の短編小説だった。
文鎮代わりに使っていた「この石」が 部屋に戻るたび 場所を移動してるという
この小説自体も非常に興味深いし この小説をリンクさせたエンディングも憎い。
○品川猿
最後は これが村上春樹?という展開なんですが
五編のうちで これが一番おもしろかった。
車のディーラーで働く「安藤みずき」は 既婚の二十六歳。
ときどき彼女は 自分の名前を思い出せなくなる。
他の記憶に問題はないのに 名前だけが頭の中から消えてしまうのだ。
必要に応じて 免許証を出し確認するのも 段々苦痛になり
いくつかの病院で相談もしてみたが なにしろ 名前の忘却以外は正常なので 真剣には取り合ってもらえない。
悩んでいるところに 地域の広報誌で「心の悩み相談室」なるものを発見。
以後 人当たりのよい四十代後半と思われる女性カウンセラーの元に しばらく通うことになる。
そして 名前の忘却の原因が学生時代にあることをつきとめる。
女性カウンセラーは かなり優秀で グイグイ物語に惹き込まれる。
惹き込まれるだけに 犯人の正体がわかった時は ・・・ 。
まぁ タイトルどおりなんですけど^^;
●御礼
本日 ようやく仕事納め。
ブログも たぶんこれが 今年最後の記事になるでしょう。
年頭は 2万弱だったアクセスも 7万7000を超えました。
リンクさせて頂いているブロガーのみなさん 日々訪れてくれる方々
感謝 感謝の一年でございました。
来年も よろしくお願いいたします。
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