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2007年8月31日 (金)

原作「夕凪の街 桜の国」

この映画における 麻生久美子の演技の余韻を感じたくて 原作を購入しました。

ノベライズの存在も知ってますが とりあえず。

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帯の推薦文が「ホモホモセブン」の みなもと太郎 なのがニクイ!!




夕凪の街 桜の国  こうの史代

○データ

「夕凪の街」・・・WEEKLY漫画アクション 2003年9月30号掲載

「桜の国(一)」・・・漫画アクション 2004年8月6日号掲載

「桜の国(二)」・・・描き下ろし

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思ったより かなりあっさり描かれていて 正直驚いています。 

なぜなら 映画「夕凪の街」は 無駄なくキッチリと作り込まれていて

原作から かなりの部分が削ぎ落とされたんだろうなと考えていたからです。

それどころか 平野皆実の重要な台詞が 一部モノローグ形式描かれており

それを見事に演じきった 麻生久美子の凄さを改めて感じます。





注目すべきは 原作の時代設定は昭和30年、映画では33年と微妙にずらされていること。

映画パンフの記述によると 監督が生まれたのが33年で その方が計算しやすいかららしいが

「ALLWAYS 三丁目の夕日」が同じ昭和33年。

「三丁目」では 高度成長期の日本を描き 未来への夢と希望の上昇ベクトルに満ちていた。

一方「夕凪の街」は 嫌がおうにも過去を引き摺りながら生きていかなければならない家族の話。

いずれも 紛れもない日本の現実だったのです。


幾千 幾万の非戦闘員を一瞬に焼き尽くした原爆。それだけで充分のはずなのに

数日後に 型の異なる原爆を長崎に落とされる。

もう これは完璧に人体実験であることはあきらかでしょう。

そう考えると 太平洋戦争は アメリカにとって 初めに「原爆ありき」ではなかったのかと思ったりもします。

兵糧攻めで 飛車角落ちの真珠湾に誘い 自国の士気を高め

滅亡寸前のギリギリまで粘る日本人気質を見抜いて

「早期終戦のためには仕方がない」状況を作ったのではないのか。

だからこそ 皆実に 「死ねばいい」と誰かに思われた と言わせたのかもしれないですね。

その「誰か」は 戦後 復興の建設物をひたすら築きあげる足元に ポッカリ開いた負の遺産に目を逸らし続けた 日本 そのもののような気もします。


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「桜の国」は まだ被爆者の苦しみは終わっていないこと詠い綴る。

材料は揃っているのだから 映画では後半がうまく描ききれていなかったのが悔やまれます。


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恋人に はじめて「おまえ」と言われた日

不器用な自分に 心から笑い合えた

皆実のいちばん幸せなひとときを

麻生久美子が演じると 俺は とてもせつない。




●LOVE LETTER / 区麗情 with 浜田省吾

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コメント

虎馬さん こんにちは~ (^^)

新しい記事を立てて頂きながら 大変申し訳ありませんm(__)m

こちらの右上にYou TubeのかたちあるものPVがいつのまに。。。

ダメです! これを こんな所に貼ってしまっては(T_T)
(とーぜん 気持ちがそちらにいってしまいますよ)
先ほどからエンドレスのリピート状態でクリックが止まりません

しかも 曲だけでなく クリックすればするほど
いろいろな映像までもが 。。。
まさか こんなにパターンがあるとは思いませんでした

的の外れた コメントをお許しください。

投稿: ふなむし | 2007年8月31日 (金) 13時18分

【ふなむし さん】

こんばんは。

よく見つけてくださいました!

すごいでしょ?これ。

去年 確か io さんに教えてもらった動画です。


これ見ると また1話を見たくなるんですよ。

そして 告白のあと堤防に座る亜紀を見て ようやくその結末を思い出すんです。

そんなん繰り返してます。

いいドラマ 映画 本は ネタバレでもいいんです!

映画の原作は読まない派だとか 読む派だとか

うざいのは だるいから原作を読まないくせに

先入観どーのこーのと 聞いてもいないのに 言い訳する輩です。


>的の外れた コメントをお許しください。

おいらと ふなむし さんの仲じゃないですか

堅い事言いっこなしですよ!

コメント貰えるだけで とっても嬉しいです!!


投稿: 虎馬 | 2007年8月31日 (金) 22時20分

残念ながら、映画公開はもうほとんどの場所で終わってしまったようです。

だからというわけではありませんが、原作本、買いました(^^;。

あの惨劇の中で、生き残った人々。
その方々の苦悩の一つをかいま見ることが出来ました。

私も子供の頃、実際に被爆した人から話を聞いたことはあるんですが、
やっぱりこういう事ってなかなか詳しくは聞けない、
もしくは本人が話したがらないものなんですよね。

存命の方はどんどん少なくなっていますが、
この作品に巡り会えたことは
個人的に嬉しく思います。


それと個人的にこの人の絵が好きです(^^)。
機械的なトーンを使わずに全てペンだけで
明暗をかき分ける
そしてとても優しい絵柄ですね。
ふくやまけいこっていう漫画家を思い出します。


打越さんのセリフに
「平野さん、生きとってくれてありがとうな」
というのがあります。

このあたりの皆実の幸せな表情がなんともいえません。


この皆実の麻生久美子バージョン。
DVDが出るまで楽しみに取っておきます(^^)。

投稿: roadrace | 2007年9月 4日 (火) 00時26分

【roadrace さん】

公開から一ヶ月経ちましたからね。

おいらも 当初レンタルでいいやと思っていました。

前記事の本文にも書いたように 触発されるブログがなければ映画館まで行ってません。

もう少し早く お知らせすればよかったですね。

ストーリーも たいして知らなかったのに

麻生久美子がスクリーンに登場しただけで 胸がいっぱいになりました。

honnin のインタビューにあったように 彼女のこの映画に掛ける意気込みは 半端ではなかったようです。

パンフの監督インタビューでは 昭和の顔 とか 数少ない はかなげ女優と称されていました。


原作本は あっさり描かれているところがいいですよね。

その余白に読み手の感情移入ができます。

いくら ストーリーを知ってても いや、知っているからこそ

麻生久美子の演技に震撼すると思います。 

ましてや roadrace さんや ブタネコ さんのように

昨日今日のファンではない人が見ればひとしおだと考えます。


ふくやまけいこさん 知りません。

やっぱり いろいろご存知ですね。教えてください。


>このあたりの皆実の幸せな表情がなんともいえません。

映画では 場面設定が異なってますが

これが見事に 演出されてます。期待してください。

それから 「桜の国」の旭を ブタネコ さんは 菅原文太か緒方拳の方がよかったと仰っていましたが

幼少期、青年期の役者の風貌・演技を見ると なるほどなー と思いますよ!

自分はこれに 地井武男を加えておきます。

投稿: 虎馬 | 2007年9月 4日 (火) 22時04分

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