原作「夕凪の街 桜の国」
この映画における 麻生久美子の演技の余韻を感じたくて 原作を購入しました。
ノベライズの存在も知ってますが とりあえず。
帯の推薦文が「ホモホモセブン」の みなもと太郎 なのがニクイ!!
●夕凪の街 桜の国 こうの史代
○データ
「夕凪の街」・・・WEEKLY漫画アクション 2003年9月30号掲載
「桜の国(一)」・・・漫画アクション 2004年8月6日号掲載
「桜の国(二)」・・・描き下ろし
思ったより かなりあっさり描かれていて 正直驚いています。
なぜなら 映画「夕凪の街」は 無駄なくキッチリと作り込まれていて
原作から かなりの部分が削ぎ落とされたんだろうなと考えていたからです。
それどころか 平野皆実の重要な台詞が 一部モノローグ形式描かれており
それを見事に演じきった 麻生久美子の凄さを改めて感じます。
注目すべきは 原作の時代設定は昭和30年、映画では33年と微妙にずらされていること。
映画パンフの記述によると 監督が生まれたのが33年で その方が計算しやすいかららしいが
「ALLWAYS 三丁目の夕日」が同じ昭和33年。
「三丁目」では 高度成長期の日本を描き 未来への夢と希望の上昇ベクトルに満ちていた。
一方「夕凪の街」は 嫌がおうにも過去を引き摺りながら生きていかなければならない家族の話。
いずれも 紛れもない日本の現実だったのです。
幾千 幾万の非戦闘員を一瞬に焼き尽くした原爆。それだけで充分のはずなのに
数日後に 型の異なる原爆を長崎に落とされる。
もう これは完璧に人体実験であることはあきらかでしょう。
そう考えると 太平洋戦争は アメリカにとって 初めに「原爆ありき」ではなかったのかと思ったりもします。
兵糧攻めで 飛車角落ちの真珠湾に誘い 自国の士気を高め
滅亡寸前のギリギリまで粘る日本人気質を見抜いて
「早期終戦のためには仕方がない」状況を作ったのではないのか。
だからこそ 皆実に 「死ねばいい」と誰かに思われた と言わせたのかもしれないですね。
その「誰か」は 戦後 復興の建設物をひたすら築きあげる足元に ポッカリ開いた負の遺産に目を逸らし続けた 日本 そのもののような気もします。
「桜の国」は まだ被爆者の苦しみは終わっていないこと詠い綴る。
材料は揃っているのだから 映画では後半がうまく描ききれていなかったのが悔やまれます。
恋人に はじめて「おまえ」と言われた日
不器用な自分に 心から笑い合えた
皆実のいちばん幸せなひとときを
麻生久美子が演じると 俺は とてもせつない。
●LOVE LETTER / 区麗情 with 浜田省吾
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